屋根塗装は何年ごとに必要?耐用年数だけでは判断できない本当のメンテナンス時期
- 2 日前
- 読了時間: 8分
「屋根塗装は10年ごとにしたほうがいい」
住宅のメンテナンスについて調べていると、このような情報を目にすることが多いと思います。
確かに、10年前後という期間は屋根の状態を確認するひとつの目安になります。
しかし、実際の屋根塗装では、「10年経過したから塗装する」という考え方だけでは十分ではありません。
屋根にはさまざまな種類があり、使われている屋根材によって必要なメンテナンス方法そのものが違います。
さらに、同じ屋根材であっても、立地条件、日当たり、勾配、周辺環境、過去の施工内容などによって劣化の進み方は変わります。
だからこそミライペイントでは、築年数や前回の塗装時期だけを見るのではなく、「現在、その屋根がどのような状態なのか」を確認することが何より重要だと考えています。
なぜ屋根は劣化しやすいのか?
住宅の外装の中でも、屋根は非常に厳しい環境にさらされています。
外壁も紫外線や雨風を受けていますが、屋根は上方向から直接日射を受け続けます。
夏場には屋根表面が非常に高温になることもあり、昼夜や季節による温度変化も繰り返されます。
さらに、
紫外線
雨
強風
湿気
高温
寒暖差
苔や藻
飛来物
など、さまざまな要因が屋根材や塗膜に影響します。
そのため、外壁が比較的きれいに見えていても、屋根ではすでに色あせや塗膜劣化が進行しているケースがあります。
逆に築年数が経過していても、屋根材や環境によっては急いで塗装する必要がない住宅もあります。
年数だけで屋根の状態を判断できない理由はここにあります。
「耐用年数=必ずその年数持つ」ではありません
塗料を選ぶ際、
「この塗料は15年持ちます」
「こちらなら20年以上期待できます」
といった説明を聞くことがあります。
しかし、塗料の耐用年数は絶対的なものではありません。
実際の耐久性は、塗料そのものの性能だけで決まるわけではないからです。
たとえば、
下地処理が適切だったか。
必要な塗布量が守られていたか。
乾燥時間が確保されていたか。
屋根材に適した下塗り材が選定されていたか。
既存塗膜との相性に問題がなかったか。
こうした施工条件によっても、その後の耐久性は大きく変わります。
高性能な塗料を使用したとしても、施工方法に問題があれば、本来期待される性能を十分に発揮できないことがあります。
つまり、屋根塗装では「何を塗るか」と同じくらい「どのように塗るか」が重要なのです。
塗料の種類によって期待できる耐久性は違う
現在の屋根塗装では、シリコン系、フッ素系、無機系などさまざまな塗料が使用されています。
一般的には、グレードが上がるほど耐候性も高くなる傾向があります。
ただし、
「無機塗料だから必ず20年以上持つ」
というような単純なものではありません。
同じ「無機」「フッ素」と呼ばれている商品でも、メーカーや製品によって樹脂構成や性能は異なります。
また、屋根は外壁より厳しい環境に置かれているため、外壁用塗料の耐用年数をそのまま屋根に当てはめて考えることにも注意が必要です。
塗料を選ぶ際には、名称やグレードだけを見るのではなく、屋根材との適合性や施工仕様まで確認することが重要です。
屋根材そのものにも寿命があります
もうひとつ忘れてはいけないのが、塗料ではなく屋根材自体の耐久性です。
塗装は屋根材を保護するためのメンテナンス方法のひとつであり、屋根そのものを新品に戻す工事ではありません。
たとえばスレート屋根であれば、表面の塗膜が劣化しているだけなら塗装によって保護できる場合があります。
しかし、
大きなひび割れ
欠損
反り
層間剥離
著しい脆弱化
などが進んでいる場合、塗装だけでは根本的な改善にならないことがあります。
その場合には、部分補修、カバー工法、葺き替えなど、別の方法を検討する必要があります。
屋根が傷んでいる=塗装すれば直る、ではありません。
ここを正しく判断することが非常に重要です。
実は「塗装しないほうがいい屋根」もあります
屋根塗装で特に注意していただきたいポイントです。
屋根材には、そもそも塗装を必要としないものがあります。
代表的なのが日本瓦です。
日本瓦は基本的に塗装によって防水性能を維持する屋根材ではないため、一般的なスレート屋根と同じ考え方で定期塗装をする必要はありません。
さらに注意したいのが、一部のスレート系屋根材です。
製造された年代や商品によっては、経年によって屋根材そのものが脆くなりやすく、塗装によるメンテナンスが適さないケースがあります。
このような屋根に対して、屋根材を確認せず、
「築10年以上なので塗装しましょう」
と提案してしまうのは適切とは言えません。
塗装工事を検討する前に、まず自宅に何の屋根材が使われているのかを把握することが重要です。
屋根塗装を検討したほうがいいサインとは?
年数以外にも、屋根からメンテナンスのサインが出ていることがあります。
代表的なのが、
屋根全体の色あせ
苔や藻の発生
塗膜の剥がれ
金属部分の錆
スレートのひび割れ
屋根材の欠損
棟板金の浮きや不具合
などです。
ただし、屋根は地上から見えにくいため、お客様自身で状態を判断するのは難しい場所でもあります。
だからといって、ご自身で屋根に上ることはおすすめできません。
転落事故の危険があるため、屋根の確認は専門業者に依頼するのが安全です。
「屋根に上がらせてください」という突然の訪問には注意
近年、
「近くで工事をしていたら屋根が浮いているのが見えました」
「棟板金が外れそうです」
などと言って訪問してくる業者についての相談もあります。
もちろん、すべての訪問業者に問題があるわけではありません。
しかし、屋根はお客様自身から確認しづらい場所だからこそ、不安をあおる営業には注意が必要です。
突然訪問してきた業者から屋根の不具合を指摘された場合でも、その場ですぐ工事を決める必要はありません。
写真や調査内容を確認し、必要であれば別の専門業者にも状態を見てもらうことをおすすめします。
外壁と屋根は同時に塗装したほうがお得?
外壁塗装をする際に、
「せっかく足場を組むなら屋根も一緒に」
という考え方があります。
これは費用面では合理的です。
外壁と屋根を別々の時期に施工すれば、そのたびに足場費用が発生する可能性があります。
そのため、双方にメンテナンスが必要な状態であれば、同時施工にはメリットがあります。
しかし、足場を組むからという理由だけで、必要のない屋根塗装まで行う必要はありません。
外壁は塗装時期でも、屋根はまだ十分な状態というケースもあります。
逆に、屋根については塗装ではなくカバー工法などを検討したほうが適切なケースもあります。
重要なのは「セット工事にすること」ではなく、それぞれの状態に合わせて必要な工事を選択することです。
良い屋根塗装は「診断」から始まります
屋根塗装を検討すると、どうしても塗料の価格や耐用年数に目が向きがちです。
もちろん塗料選びも大切です。
しかし、それ以前に重要なのが、
「この屋根は本当に塗装すべき状態なのか」
という判断です。
屋根材を確認する。
現在の劣化状況を確認する。
過去の施工状況を確認する。
塗装によるメンテナンスが適しているかを判断する。
そのうえで初めて、使用する塗料や施工仕様を決める。
この順番が大切です。
ミライペイントが大切にしていること
私たちは、単に塗装工事を受注することが目的ではなく、その住宅にとって必要な工事をご提案することが施工会社の役割だと考えています。
塗装が必要なら塗装をご提案する。
まだ塗装する必要がなければ、そのことをお伝えする。
塗装では対応できない屋根であれば、別のメンテナンス方法をご説明する。
当たり前のことですが、この判断をきちんと行うことが、お客様の大切な住まいを守ることにつながります。
屋根は施工後にお客様自身が細かく確認しにくい場所です。
だからこそ、施工会社には正確な知識と誠実な説明が求められると私たちは考えています。
まとめ|「何年経ったか」より「今どうなっているか」
屋根塗装には一定のメンテナンス目安があります。
しかし、
「築10年だから塗る」
「前回から10年経ったから塗る」
「高耐久塗料なら20年大丈夫」
と年数だけで判断することはおすすめできません。
屋根材の種類、現在の劣化状況、過去の施工、立地環境などを総合的に確認して、初めて適切なメンテナンス方法が決まります。
そして、屋根によっては塗装そのものが必要ない場合や、塗装ではなく別の工法を選択すべき場合もあります。
大切なのは、「何年持つ塗料なのか」だけを考えることではなく、「今、この屋根に何が必要なのか」を正しく見極めること。
必要のない工事をしない。
塗ってはいけない屋根を安易に塗らない。
必要な工事については、その理由と施工方法をきちんと説明する。
ミライペイントでは、そうした基本を大切にしながら、一棟一棟の状態に合わせたご提案を行っています。

コメント